高円寺古本酒場ものがたり
狩野俊(かりのすぐる)
晶文社
何気ない日常の1コマからはじまる前半部分は、コクテイルの常連さんや狩野氏を知る人ならたまらないのではないでしょうか。まだ知らない人は、狩野さんの人となりを想像ながら読んでみてください。読み終わるころにはフツフツと会いに行きたくなります。
古本酒場コクテイルの歴史については、本を読み進めていくこと三分の二の頃に登場します。一言でまとめると、1998年頃国立にオープンしたコクテイル書房は、半年後現在の原型「古書&酒場」の形に。そして、2000年高円寺に移転。紆余曲折を経て、現在のあづま通り商店会へ。
この紆余曲折の部分かなり辛い時代とも思えるのですが、文章が淡々と綴られているせいでしょうか。どんよりとした気持ちになるどころか、親しみが湧いてくるから不思議です。話の中に何気なく登場する古本業界の決まりごとも面白く、この本を読み終える頃には「自分もやってみようかな」と思い始めてしまいます。狩野氏をもっと知りたくなった方は…ぜひお店の門をくぐってみてはいかがでしょうか。
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